TCH(歯列接触癖)について

Home > TCH(歯列接触癖)について

お口のトラブルは、歯の接触癖が原因かもしれません


TCHチェック

~毎日の生活で、歯を噛みしめていたら要注意!~

  • 「口をあけると、かくかくと音がする」
  • 「口が大きく開かない」
  • 「無意識に歯を食いしばっている」
  • 「人工歯がすぐに壊れてしまう」

TCHの悩み
虫歯でもないのに、お口の中やあごにトラブルがある方はいませんか。こうした方に多いのが、無意識のうちに、歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりする、TCH(歯列接触癖)です。この癖があると、歯やあごに負担がかかり、人工歯の破損や顎関節症などの様々な症状を引き起こします。。歯列接触癖を治すことで、審美歯科治療やインプラント治療後の歯を長持ちさせることができます。


TCHとは

"Tooth Contacting Habit"(歯列接触癖)の略で、上下の歯を"持続的に" 接触させる癖のことです。

上下の歯の接触と聞くと一般的には「かみ締め」や「食いしばり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際にはグッと強い力でかみ締めや食いしばりを行わなくても、上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労が生じるということで、TCHという名称が考えられました。

【TCHの問題点】

上下の歯は何もしていない時は接触しておらず、離れており、会話や食事をする際に接触する時間を含めても、接触しているのは1日でトータル20分程度です。

上下の歯の接触時間が長くなると、筋肉の緊張や疲労、顎関節への負担が増え、起床時症状(顎の疲労感,歯の違和感,口が開きにくいなど)や顎関節症、様々な不定愁訴に関わっている可能性が考えられています。

ある先生は"スマホ病"ゲーム病とも呼んでいます。
スマホが普及してから、年齢を問わずここ10年で一気に噛みしめが増えてきました。

【TCHと歯軋り】
現在、歯軋り対策としては主に、マウスピースの装着や咬合調整が行われていますが、いずれも歯軋りを止めることができるというエビデンスは無く、場合によっては後戻りできない問題が発生するリスクもあります。

このように決定的な対策が無い歯軋りでしたが、日中のTCHを軽減させることで夜間の歯軋りも軽減され、顎関節症や様々な不定愁訴が軽減する可能性が考えられています。

TCHを是正すれば絶対に歯軋りや顎関節症が治るというエビデンスはまだありませんが、TCHの是正は器具を装着したり、歯を削ったりする必要が無いので、まず試してみると良いと思います。

TCHの改善法について

TCHはテレビを見ている時や長時間パソコンをしている時などに起こりやすいので、テレビやパソコンの隅に何らかのシールや写真などを貼っておき、それを見たら上下の歯が接触していないかどうかを確認し、もし接触していたら離すということを繰り返すという方法があります。(リマインダー)

また、現代人は多くの方が低位舌であることが多く舌が気道を塞ぎがちとなるため、鼻呼吸が上手にできていない方がたくさんいます。それらがTCHをおこしやすい状態を招いている可能性もあります。そのような方の場合には舌の回りや頬の内側に、噛んだような凹凸の跡が残っているので、自己診断の目安になります。

そのような方には 舌のトレーニングをしていただき、ただしい鼻呼吸を獲得することで低位舌とTCHの双方を改善していくようにアドバイスもしております。

ただし、TCHを意識しすぎるとそれがかえって疲労感を作ってしまうこともありますので、四六時中TCHを意識して生活するのではなく、リマインダーを見たりTCHにふと気づいた時に歯を離すようにすることが推奨されています。

当院でも、TCHの改善指導を行っておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。



TCHがある=問題ではありません


TCHがあっても問題が出ないケースも多くあります。問題が出なければTCHはただの「癖」ですので、特に気にする必要はありません。
ただ、顎の疲労感や肩こりなどの不定愁訴にTCHが影響している可能性がある場合もありますので、そういった症状に悩まされている時は歯を削ったりマウスピースを装着したりする前に、TCHの改善に取り組む価値はあるかと思います。

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Home > TCH(歯列接触癖)について